カテゴリー別アーカイブ: 日記

第16回給排水設備雑学講座

皆さんこんにちは!

株式会社稲毛設備、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~詰まり・漏水・悪臭ゼロ~

 

「急に流れない!」「天井からポタッ…」「トイレが臭う…」——多くは日常点検で防げます。本記事では年2回の定期点検ルーティンと、いざという時の一次対応、さらにプロに頼むべき判断基準をまとめました。🚿🧯


1|年2回の“黄金ルーティン” 🗓️✨

  • 梅雨前(5–6月):屋外桝・雨水桝・横引き配管の高圧洗浄、屋上ドレン清掃

  • 台風前(8–9月):トイレ・洗面・浴室のトラップ水位、通気の吸い込み音をチェック

  • 可能なら**冬前(11–12月)**に凍結対策(屋外保温・ヒーター・断水時のSOP)

合言葉:「梅雨前に桝、台風前に通気」。これでトラブルの8割は防げます。


2|家庭・店舗のチェックポイント ✅

家庭

  • キッチン:油脂の蓄積→月1回ぬるま湯+中性洗剤で排水口洗浄

  • 洗濯:糸くずフィルター清掃、排水ホースの折れ・押しつぶれ確認

  • 浴室:ヘアキャッチャー清掃、封水切れに注意(長期不在時はコップ1杯の水を)

店舗(飲食)

  • グリストラップ:毎日すくい取り/週1回槽内洗浄

  • 床排水:閉店後に水張りで封水復活、逆止弁の動作確認

  • 厨房換気:結露水ドレンの詰まり→溢れ防止センサーの点検


3|詰まりの一次対応(やってOK/NG)🧰

  • OK:ラバーカップ(便器用/洗面用を使い分け)、S字トラップ分解清掃、温水で油脂溶解

  • NG:強酸・強アルカリ剤の多用(配管損傷・危険)/ワイヤーの無理押し(穴あきリスク)

再発時は内視鏡カメラ調査+高圧洗浄が確実。根本原因(勾配・通気)を確認します。


4|漏水の見分け方と応急処置 🚨

  • 見分け:全止水でメーター確認→回る=漏水

  • 応急:系統別の止水栓で区分切り、受けバケツ・養生で二次被害を抑制

  • 天井漏水:電気系統を安全確認→点検口から滴下位置を仮確定、写真記録

壁内・床下は音聴棒/サーモで絞り込み。無理な解体はNG、位置確定後に最小開口で修繕。


5|悪臭の三大要因と対策 🦠🌀

  1. 封水切れ:長期不在・強風時→水を足す/封水深を確保

  2. 通気不足:吸い込み音・ゴボゴボ→通気弁増設/通気管清掃

  3. 堆積物:尿石・油脂・ヘドロ→薬剤+機械清掃を定期実施


6|凍結・逆流・赤水の予防 ❄️🔁🥤

  • 凍結:北面・屋外配管は保温+防水テープ/厳寒日は少量流水で凍結回避

  • 逆流:豪雨時は雨水桝の泥上げ逆止弁点検

  • 赤水:古管・滞留が原因→朝一の放流/必要に応じ配管更新


7|プロ依頼の判断基準&見積りのコツ 📩

  • 基準:同一箇所の再発(3か月以内)/多系統での症状/天井・壁内の疑い

  • 見積ポイント清掃範囲・高圧洗浄のメートル数・内視鏡の有無・復旧工事の含む/含まない


8|記録テンプレ📸🗂️

  • 発生日・場所・症状(詰まり/漏水/悪臭)

  • 使った器具・薬剤・実施内容

  • 写真(全体→部位→アップ)/再発日


まとめ&お声がけ 🙌

給排水トラブルは**“予防7:対処3”**。点検の型を回せば、急な詰まりや漏水はぐっと減ります。定期メンテから緊急対応、内視鏡調査・高圧洗浄・配管更新まで一気通貫でサポート。LINE・メールで写真を送っていただければ、即日の概算提案も可能です。📞📮

 

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第15回給排水設備雑学講座

皆さんこんにちは!

株式会社稲毛設備、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~配管更新・器具交換・手続きまで~

 

キッチン・浴室・トイレの入れ替えや、水漏れがきっかけの配管更新。給排水の設計と施工は、見えないところほど差が出ます。本記事では、現地調査→設計→施工→検査→アフターの流れを、初めての方にも分かりやすく解説します。🛠️✨


1|現地調査で見る“3レイヤー” 🔎

  • 給水・給湯:材質(亜鉛メッキ鋼管/銅管/架橋PE/ステンレス)、水圧、止水栓の状態

  • 排水・通気:勾配、桝の破損、トラップの水封、通気の有無

  • 下地・経路:床下・天井裏のスペース、コア抜きの可否、断熱・保温の状況

かんたん漏水チェック💡:誰も使っていないのに水道メーターのパイロットが回る→どこかで漏れの可能性。早めに診断を。


2|設計の勘所:快適さを決めるのは“数字” 📐

  • 同時使用水量から給湯器容量・配管径を選定(例:家族4人・浴室+キッチン同時→20号以上が目安)

  • 排水勾配:1/50〜1/100を原則、長距離は通気を併用して流下安定

  • 騒音対策:寝室近傍は防音排水管+吊り金具のゴムライナー

  • 電食対策:異種金属の接触は絶縁継手で遮断


3|工法と材料の選択 🧰

  • 給水・給湯:リフォームはさや管ヘッダー工法がメンテ性◎/露出配管は被覆銅・架橋PEが扱いやすい

  • 排水:屋内は耐衝撃塩ビ(HT/VP)、屋外はVU管+桝を適所に

  • 保温:給湯・屋外配管は保温材+防水テープで凍結・結露を防止


4|工事の流れ(戸建て例)🗺️

  1. 養生・仮設止水 → 2) 旧配管撤去・器具外し

  2. 新配管敷設(圧力試験) → 4) 器具取付・接続

  3. 通水・漏れ検査 → 6) 断熱・保温 → 7) 壁床復旧・清掃

試験のコツ📝:給水は加圧、排水は通水と目視+内視鏡でWチェック。


5|見積書“ここをチェック” 💴🔍

  • 範囲:キッチン/浴室/洗面/トイレ/屋外桝など、部位ごとの数量

  • 復旧:壁・床の下地・仕上げは誰がどこまで?

  • 保温・防音:材料の等級・厚みの明記

  • 廃材処分:産廃費の計上、搬入出・駐車費の取り扱い

  • 諸手続き:水道局への開栓・メーター口径変更が必要なら記載


6|よくある失敗と回避策 ⚠️

  • 排水勾配不足通気不足とセットで詰まり・悪臭に。通気弁や立て管増設を検討

  • ピンホール漏水(古い銅管)→区画更新で根本解決

  • 凍結→北面や床下は保温+ヒーターで予防


7|アフター:長持ちさせる習慣 🗓️

  • 年1回:屋外桝清掃・グリストラップ清掃(店舗)

  • 3〜5年:止水栓・フレキの点検、シール更新

  • 冬前:屋外蛇口カバー、空き家はドレン抜き


ご相談 📣

給排水は設計(数字)×施工(段取り)×検査(記録)。見えない所を丁寧に作るほど、暮らしの快適さは続きます。現地診断・概算お見積りは無料。写真を送っていただければオンライン提案も可能です。📩🧑‍🔧

 

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第14回給排水設備雑学講座

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株式会社稲毛設備、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~経済的役割~

 

建物の表面からは見えにくい存在でありながら、私たちの生活や産業活動の根幹を支えている「給排水工事」。住宅、オフィス、工場、商業施設、医療機関、農業施設に至るまで、あらゆる場所に給排水設備は必要とされており、それを支える工事の重要性は計り知れません。

給排水工事が持つ経済的な役割に焦点を当て、その波及効果や将来的な意義について深く解説します。


1. 建築産業の下支えとしての役割

給排水工事は、建設現場において不可欠な専門分野の一つです。躯体工事と同時進行することも多く、建物完成の鍵を握る存在です。

  • 住宅やビル建設の基本インフラとして不可欠
     → 設備工事全体の約30%を給排水工事が占めると言われており、建築業全体の成長と直結しています。

  • リフォーム市場の拡大による安定需要
     → キッチン、トイレ、浴室など水回りの改修需要は高く、景気変動に左右されにくい特性があります。

これにより、給排水工事業者は新築だけでなく、リフォーム・改修市場においても継続的な雇用・投資の受け皿となっており、建設関連業界全体の経済を支えています。


2. 雇用創出と地域経済の活性化

給排水工事は、高度な技能と現場経験を要する職種であり、専門職人・技術者の雇用を生み出しています。

  • 技能職人・設備設計者・現場管理者など多様な人材需要

  • 地域密着型の中小企業が多く、地元雇用を促進

  • 技能実習制度などによる外国人労働者の受け入れも進行中

また、資材の調達や物流、廃材処理、設備メンテナンスなど関連業種にも経済的効果が波及しており、地域経済の多層的な活性化に貢献しています。


3. 社会インフラの維持と都市機能の支援

給排水設備は、都市インフラの根幹を成すものです。もしこの分野に問題が起きれば、社会生活は一瞬で機能不全に陥ります。

  • 災害時の断水対応や緊急工事による生活基盤の早期復旧

  • 感染症対策における衛生インフラの確保(病院・介護施設等)

  • 工業用水・農業用水の適切な管理による産業支援

つまり、給排水工事は「ライフラインの守り手」であり、その存在は安定した経済活動の前提条件でもあるのです。都市化が進む現代において、その整備と維持管理がもたらす経済的価値はますます高まっています。


4. 水資源の最適活用と環境経済への寄与

近年の給排水工事は、単なる配管敷設から、水資源の効率的利用と循環に関わる経済活動へと発展しています。

  • 雨水貯留・再利用システムの構築

  • 雑排水(グレイウォーター)の再利用

  • 節水型設備の導入によるランニングコスト削減

  • 自然災害対策型インフラ(地下貯水槽など)による防災経済の構築

これらは環境負荷の低減経済的なコスト削減を両立させるものであり、環境と経済の好循環(グリーンエコノミー)に資する重要な投資対象となっています。


5. 関連産業との連携による市場の拡張

給排水工事は単体ではなく、さまざまな産業と密接に連携することで経済的広がりを生み出しています。

関連業種 経済的効果の例
建材業 配管・接合部材・保温材などの需要拡大
設備メーカー 給湯器・ポンプ・浄水器などの市場拡大
不動産業 水回り設備の質が資産価値に直結
保守サービス業 定期点検・メンテナンス契約による安定収益
環境コンサル 浄化設備の設計や排水処理指導

こうした多様な分野との連携により、給排水工事業は「点」から「面」へと経済的な影響力を拡大させており、産業全体の価値創出に貢献しています。


インフラから未来を支える給排水工事の経済的力

給排水工事は、生活と産業の基盤を支えるだけでなく、その多面的な波及効果を通じて、地域・国家レベルでの経済活性化に大きく貢献しています。インフラ整備の担い手として、また環境・防災・スマート化といった未来的テーマに向けたプレイヤーとして、給排水工事の重要性は今後さらに高まるでしょう。

経済を「流す」のは、貨幣や情報だけではありません。水の流れを制御する技術と人材こそ、私たちの社会を目に見えないところで動かしている真のエンジンなのです。

 

 

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第13回給排水設備雑学講座

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さて今回は

~多様化~

 

現代社会のライフラインを支える「給排水工事」は、単なる水道管の設置や下水道の整備にとどまらず、近年その役割と手法が大きく多様化しています。人口集中による都市インフラの高度化、持続可能な開発、自然災害対策、高齢化社会への対応など、多くの社会課題に直面する中で、給排水工事のあり方は進化を続けています。

1. 設計の多様化:環境・用途に応じた対応

従来の給排水設計は、一般住宅や中小規模の施設を対象とした標準化が進んでいましたが、今では次のような多様なニーズに応える形で設計が細分化されています。

  • 高層ビルや大型商業施設向けの高圧給水システム

  • 災害時の断水リスクに備えた緊急給水・貯水システム

  • 医療施設向けの無菌水処理設備や排水の高度浄化処理

  • 工場におけるプロセス排水と再利用に向けた水循環設計

これらは、各施設の機能や立地条件、環境基準に応じたきめ細やかな設計力が求められる分野です。

2. 技術の多様化:スマート化と高精度施工

IoT技術やAIの導入により、給排水設備の設置・管理にも大きな変化が生まれています。

  • 漏水検知センサーと自動遮断システムの導入

  • スマートメーターによるリアルタイム監視

  • 地中レーダーや3Dスキャナーを活用した掘削の精密化

  • ドローンによる配管ルートの点検・記録

これにより、施工精度の向上や保守管理の効率化、さらには老朽化設備の早期発見が可能となり、安全性とコスト効率が両立されつつあります。

3. 工法の多様化:非開削工法やリニューアル技術

都市部の給排水工事では、騒音・振動・通行障害を最小限に抑えることが重要視されています。そのため、工法そのものも多様化しています。

  • 非開削工法(推進工法、内面補修)
     地下を掘削せずに配管を挿入したり、既設管の内面を樹脂で補強する方法。

  • スリップライニング工法
     古い配管の中に新しい管を挿入することで、既存設備を活かしたまま機能を更新。

  • モジュール化されたユニット設置
     工場で事前に組み立てたユニットを現場に設置することで、施工時間を大幅短縮。

こうした技術は、改修工事や施設の長寿命化において有効であり、特に更新需要が増す都市インフラにおいて注目されています。

4. 環境配慮の多様化:持続可能な社会への貢献

給排水工事もまた、脱炭素社会の構築に向けて環境負荷を減らす取り組みが始まっています。

  • 雨水利用システムの導入
     トイレ洗浄や植栽散水に雨水を活用することで水道使用量を削減。

  • グリーンインフラとの連携
     地下貯留槽や透水性舗装と連動し、都市型洪水やヒートアイランド対策に貢献。

  • 排水の再利用(グレイウォーター)
     生活雑排水の処理再利用により、水資源の有効活用を促進。

環境に配慮した設備設計や素材選び、地域の自然と調和したインフラ構築が求められる時代となっています。

5. サービスの多様化:顧客ニーズへの柔軟な対応

給排水業者の役割も、単なる配管工事からより総合的なサービスへと拡張しています。

  • リフォーム事業との連携
     水まわりリフォームと連動した一括施工提案。

  • コンサルティング業務
     新築や改修における水利用計画、節水シミュレーションの提供。

  • サブスクリプション型の点検サービス
     定期点検・水質検査・メンテナンスをパッケージ化したサービスモデル。

これにより、顧客との長期的な関係構築や、工事後の継続的な価値提供が可能となっています。


給排水工事は“裏方”から“戦略的インフラ”へ

かつては目立たない存在だった給排水工事ですが、都市機能の高度化、環境配慮、技術革新、サービスの深化などを背景に、今や“戦略的インフラ”としての存在感を増しています。多様化は単なる手法の選択肢の増加ではなく、社会の課題解決や人々の暮らしの質向上に直結する価値の広がりでもあるのです。

給排水工事の現場には、これからも“水”という資源を軸にした無限の可能性が眠っています。

 

 

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第12回給排水設備雑学講座

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さて今回は

~排水トラブル~

この記事では、給排水工事における起こりやすい排水トラブルの原因と対策、予防方法について、現場目線で詳しくご紹介します。

 

建物の快適性と衛生を支える給排水設備ですが、中でも「排水トラブル」は発生頻度が高く、居住者や施設利用者に直接的な影響を及ぼします。


◆ よくある排水トラブルの種類と原因

1. 排水管の詰まり

  • 主な原因:油脂・髪の毛・異物・スラッジの蓄積

  • 発生箇所:キッチン、洗面所、トイレ、洗濯排水口

  • 施工要因

    • 勾配不足による排水不良

    • 継手のズレによる流れの妨げ

    • 配管サイズの不適合

2. 悪臭の発生

  • 主な原因:封水切れ、排水管の破損、通気不良

  • 発生箇所:床排水口、トイレ、シンク下

  • 施工要因

    • トラップ未設置・未接続

    • 通気管不足または誤接続

    • 長時間の使用停止による乾燥

3. 漏水・水漏れ

  • 主な原因:パイプ接続部の劣化、施工不良、凍結

  • 発生箇所:床下、壁内、天井裏

  • 施工要因

    • シール不足(接着・ねじ込み)

    • 支持金具不足による配管たわみ

    • 配管保温の不備

4. 逆流・オーバーフロー

  • 主な原因:排水経路の閉塞、豪雨による公共桝の逆流

  • 発生箇所:低層階の排水口、マンホール、屋外桝

  • 施工要因

    • 非常用逆止弁の未設置

    • 排水経路の設計ミス

    • 枡の容量不足


◆ 現場でできるトラブル防止策

対策項目 実施内容
配管勾配の確保 最低1/100以上の勾配設計と実測確認を徹底
通気管の適切設置 トラップの封水を守るため、適所に通気管を設置
トラップの種類選定 床置き・Pトラップ・Sトラップなど用途に応じて適切に選ぶ
異物除去部材の設置 グリストラップ・ヘアキャッチャー・防虫網などの活用
保温と凍結対策 屋外配管や寒冷地では保温材+電熱ヒーター設置が有効

◆ メンテナンスの重要性

  • 定期点検:年1回以上の排水系統チェック(内視鏡検査含む)

  • 高圧洗浄:集合住宅や商業施設では定期的な清掃が推奨

  • 記録管理:トラブル発生履歴の記録と分析が再発防止に効果的


給排水工事における排水トラブルは、設計ミス・施工不良・使用上の管理不足のいずれか、または複合的要因で発生します。とくに「見えない場所」での施工が多いため、初期段階からの丁寧な施工と事後のメンテナンスが鍵を握ります。

 

 

 

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第11回給排水設備雑学講座

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さて今回は

~配管種別~

給排水設備で使用される主要な配管種別とその特徴を、施工現場目線で深掘り解説します。

 

給排水工事は、建物の快適性と衛生環境を支える基幹設備であり、その中核を担うのが「配管工事」です。使用する配管の材質や用途により、施工方法や注意点が大きく異なります。


◆ 給水用配管の主な種類と特徴

1. 硬質塩化ビニル管(HIVP)

  • 特徴:耐圧性に優れ、腐食しにくい。

  • 用途:屋内外の給水配管全般に使用。

  • 注意点:高温に弱く、直射日光による劣化リスクあり。

2. ポリエチレン管(PE管)

  • 特徴:柔軟性があり、凍結に強い。

  • 用途:寒冷地の屋外配管に多用。

  • 注意点:専用継手による接続が必須で、施工技術が求められる。

3. ステンレス鋼管(SUS管)

  • 特徴:高い耐久性と耐腐食性。

  • 用途:高層ビル・公共施設のメイン配管に使用。

  • 注意点:コストが高く、加工には専用工具が必要。


◆ 給湯用配管の種類と特徴

1. 架橋ポリエチレン管(PEX)

  • 特徴:高温耐性があり、軽量・柔軟で施工が容易。

  • 用途:戸建てや集合住宅の給湯管。

  • 注意点:直射日光に弱いため、保護措置が必要。

2. 銅管

  • 特徴:熱伝導性が高く、耐圧性能も優秀。

  • 用途:給湯器〜蛇口間の配管に使用されることが多い。

  • 注意点:腐食しやすい地域(水質)では不向き。


◆ 排水用配管の種類と特徴

1. 塩化ビニル管(VP管・VU管)

  • 特徴:軽量で加工が容易、コストも安価。

  • 用途:住宅やビルの排水管に広く使用。

  • 注意点:耐衝撃性が低く、埋設時の配管破損に注意。

2. 耐熱排水用塩ビ管(HT管)

  • 特徴:熱湯(60~80℃)排水にも対応。

  • 用途:厨房・浴室などの熱排水系統。

  • 注意点:通常のVP管と混用しないこと。

3. 鋳鉄管(ダクタイル管)

  • 特徴:高強度で遮音性に優れる。

  • 用途:マンションや商業施設などの立て管・横主管。

  • 注意点:重いため施工性は劣るが、耐久性は非常に高い。


◆ 特殊用途・共通配管

給水ポンプ配管

  • 使用圧が高いため、ねじ込み鋼管やSUS鋼管を使用。

床下配管(ヘッダー方式)

  • 各機器への配管距離が短縮でき、漏水リスクが軽減。

  • 使用管種:架橋PE管・ポリブテン管など


◆ 配管選定時の実務的ポイント

判断基準 配慮点
温度 給湯や熱排水には耐熱性が必要(HT管、PEXなど)
水質 銅管・鋼管は地域の水質との相性を確認
施工場所 屋外・地中・天井裏など設置条件により管種を選定
耐久年数とメンテ性 長期使用を想定する設備は交換しやすい配管材を選ぶ

給排水配管の材質と特徴を理解することは、施工品質・メンテナンス性・コストパフォーマンスに直結します。使用環境や用途に応じた最適な配管選定が、トラブルのない設備づくりの鍵です。

 

 

 

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第10回給排水設備雑学講座

皆さんこんにちは!

 

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さて今回は

~鉄則~

ということで、今回は、給排水工事を確実に成功させるための6つの鉄則について詳しく解説します。

 

 

 

給排水工事は、建物や都市のインフラを支える重要な工事のひとつです。水の供給と排水の適切な処理が行われなければ、住環境の悪化や健康被害、さらには建物の劣化にもつながります。そのため、給排水工事には「正確な計画」「適切な施工技術」「品質管理」「安全対策」「環境対策」といった鉄則が求められます。


1. 鉄則① 設計・計画の徹底|確実な施工の基盤を作る

 

給排水工事では、事前の設計や計画の精度が施工の成否を左右します。設計ミスや計画不足があると、施工後に水圧不足や漏水、排水不良などのトラブルが発生するリスクが高まります。

① 正確な配管ルートの設計

給水管と排水管の適切な配置

  • 給水管と排水管は交差させない(衛生上のリスク防止)
  • 床スラブ内や壁内に埋設する場合は点検口を確保し、メンテナンスを容易にする。

配管の勾配計算の徹底

  • 排水管は適正な勾配(1/50〜1/100)を確保し、排水の流れをスムーズにする。
  • 勾配が不足すると詰まりの原因になり、過剰な勾配では流速が速すぎて固形物が残る可能性がある。

水圧・流量の計算

  • 建物の使用人数や水道メーターの容量に応じた給水圧力を計算する。
  • ポンプが必要な場合は、適切な種類(増圧ポンプ・加圧給水ポンプ)を選定する。

2. 鉄則② 適切な配管材料の選定|耐久性とコストのバランスを取る

 

給排水配管にはさまざまな材料があり、それぞれに耐久性・コスト・施工性の違いがあります。適切な材料を選ばなければ、腐食や劣化による漏水事故の原因になりかねません。

① 主な配管材料と特徴

給水管

  • ステンレス管:耐食性が高く長寿命だが、コストが高め。
  • ポリエチレン管(HIVP・ポリブテン管):柔軟で施工しやすく、耐久性にも優れる。
  • 塩ビ管(VP・HIVP):コストが低く、一般住宅の給水配管に適用。

排水管

  • VU管(塩ビ管):軽量で安価だが、屋外での耐久性にやや劣る。
  • 鋳鉄管:耐久性が高く、防音性に優れるが、施工コストが高い。
  • 耐火二層管(HTVP):耐火性が求められる建物に使用。

選定のポイント

  • 屋内配管には耐久性・メンテナンス性の高い素材を選ぶ。
  • 地中埋設配管には耐圧性のある材料(ダクタイル鋳鉄管など)を使用。
  • コストとメンテナンス性を考慮し、最適な材料を選択。

3. 鉄則③ 施工精度の徹底|適切な配管方法を守る

 

① 給水管の施工ポイント

接続部の漏水防止

  • フレア接続やねじ接続は確実に締め付け、水圧試験を実施する。
  • 継手の種類(ソケット、エルボ)に応じた適正なシール材(シールテープ・シールパッキン)を使用。

断熱処理を徹底する

  • 寒冷地では給水管の凍結防止措置(保温材・ヒーターの設置)が必須
  • 配管が露出する場合は、断熱材でカバーし結露を防ぐ。

② 排水管の施工ポイント

異物混入を防ぐ

  • 配管作業中にゴミや異物が入らないよう、開口部を養生する。
  • 特にマンションやビルの共用排水管では、施工後の清掃を徹底する。

防音対策を考慮

  • マンションやオフィスビルでは、防音対策として防音材付きの排水管(遮音二層管)を使用する。

4. 鉄則④ 品質管理の徹底|施工後の試験と検査を行う

 

① 給水管の水圧試験

試験方法

  • 一定の水圧(通常0.75〜1.0MPa)を加え、1時間以上圧力が維持されるか確認する。
  • 漏水がないか、接続部を目視で確認。

異常が発生した場合の対処

  • 圧力低下がある場合は、接続部の締め付け不足やピンホールを確認し修正する。

② 排水管の通水試験

試験方法

  • 大量の水を流し、排水勾配や流れのスムーズさを確認。
  • 水たまりが発生しないか、各排水口をチェック。

5. 鉄則⑤ 安全管理の徹底|施工時のリスクを最小限に抑える

 

給排水工事では、高所作業や埋設作業が多いため、事故防止のための安全対策が不可欠です。

埋設工事の安全対策

  • 掘削作業時には崩落防止のための土留めを設置する。
  • ガス管・電気ケーブルの埋設位置を事前確認し、誤って破損しないよう注意。

高所作業時の安全管理

  • 脚立や足場の安定を確認し、転落事故を防ぐ。
  • ヘルメット・安全帯の着用を徹底する。

作業場の整理整頓

  • 工具や配管材を整理し、作業効率と安全性を向上。

6. まとめ|給排水工事の鉄則を守り、高品質な施工を実現する

 

正確な設計・計画を行い、配管ルート・勾配・水圧を適切に設定。
適切な配管材料を選定し、耐久性とメンテナンス性を考慮する。
接続部の施工精度を高め、漏水や排水トラブルを防ぐ。
品質管理を徹底し、水圧試験・通水試験を実施。
安全管理を徹底し、事故のリスクを最小限に抑える。

これらの鉄則を守ることで、給排水設備の長寿命化と安定した水供給・排水処理が可能となり、快適な住環境を実現できます。

 

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

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第9回給排水設備雑学講座

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さて今回は

~歴史~

ということで、今回は、給排水工事の歴史を振り返り、古代文明から現代までの技術革新とその背景について詳しく解説していきます♪

 

 

給排水工事は、私たちが安全で快適な生活を送るために不可欠なインフラの一つです。水を適切に供給し、使用後の汚水や雨水を効率よく排出するこの技術は、古代文明から現代に至るまで長い歴史を持ち、その進化は都市の発展と密接に結びついてきました。


1. 古代の給排水設備|文明の発展とともに進化した水の管理

 

① 古代メソポタミア文明(紀元前3000年頃)|最古の灌漑・排水システム

世界最古の都市文明の一つであるメソポタミアでは、チグリス・ユーフラテス川の水を利用した高度な灌漑(かんがい)・排水システムが発達しました。

灌漑設備:水路や運河を作り、農地に水を供給。
排水設備:都市の雨水や余剰水を排出するための土製パイプが使用された。
住居の排水設備:紀元前2500年頃には、都市部の家々に排水溝が整備されていた。


② 古代エジプト文明(紀元前2500年頃)|ナイル川と水供給システム

エジプトでは、ナイル川を利用した水管理技術が発達しました。

ピラミッド建設時の水供給:水を利用した荷揚げシステム(運河)が使用された。
井戸と貯水池:地下水をくみ上げる井戸が発達し、飲料水や農業用水として活用。
排水溝の整備:古代都市にはレンガ造りの排水溝が設けられ、都市の清潔を保っていた。


③ 古代ローマ文明(紀元前1世紀〜5世紀)|給排水技術の飛躍的進化

ローマ帝国では、給排水技術が最も大きく発展し、現在のインフラの基礎となる技術が生まれました。

水道橋(アクアダクト)

  • 山間部から都市まで水を運ぶために石造の水道橋が建設された。
  • 代表例:アッピア水道(紀元前312年)、ポン・デュ・ガール(フランス)

鉛製水道管の使用

  • 地下には鉛製の水道管が敷設され、上水道が供給された。
  • 富裕層の住宅には専用の水道が整備され、公衆浴場や噴水にも利用。

下水道(クルアカ・マキシマ)

  • ローマ市内の汚水を排出するため、世界初の大規模な下水道が整備された。
  • 現在も一部が使用されているほどの高い耐久性を誇る。

この時代の技術は、後のヨーロッパの水道システムの基盤となりました。


2. 中世ヨーロッパの給排水設備|都市化と衛生環境の悪化

 

中世ヨーロッパでは、ローマ帝国の崩壊とともに給排水技術が衰退し、都市の衛生環境が悪化しました。

上水道の衰退:水道橋や鉛管が使用されなくなり、井戸水に依存する生活に戻る。
排水設備の不足:都市の汚水は路上に捨てられ、不衛生な環境が広がる。
ペスト(黒死病)の流行(14世紀):汚水や不衛生な環境が原因で、ヨーロッパ全土で大流行。

この時代の経験を経て、近代には都市衛生の重要性が見直されるようになります。


3. 近代の給排水工事|上下水道の整備と近代都市の発展

 

① 産業革命と近代水道(19世紀)

産業革命により都市が発展すると、安全な飲料水の供給と下水処理の整備が急務となりました。

ロンドンの水道整備(19世紀)

  • 1858年の「大悪臭(The Great Stink)」を契機に、大規模な下水道工事が行われた。
  • ジョゼフ・バザルゲットによるロンドン下水道の設計は、近代水道の基礎を築いた。

上水道の近代化

  • 水道管には鉄管や鋳鉄管が使用され、より長距離の水供給が可能に。
  • 砂ろ過や消毒技術(塩素消毒)の導入により、水質管理が向上。

② 日本における近代水道の発展(19世紀後半〜20世紀)

明治時代(1870年代)

  • 横浜水道(1887年)が日本初の近代水道として開設。
  • 西洋技術を導入し、大都市を中心に近代的な水道網が整備される。

戦後の高度経済成長期(1950〜1970年代)

  • 都市化の進展に伴い、全国的な上下水道の整備が進む。
  • 浄水場・下水処理場の建設が本格化し、河川汚染防止対策も進められた。

4. 現代の給排水工事|持続可能な水管理へのシフト

 

耐震性の高い水道管の導入

  • 近年では耐震管(ダクタイル鋳鉄管)が採用され、地震に強い水道網が整備されている。

高度な浄水技術の発展

  • 逆浸透膜(RO膜)やオゾン処理技術の導入により、安全な飲料水供給が可能に。

環境配慮型の排水システム

  • 雨水利用システムの導入や、合流式下水道の改善が進められている。

5. 未来の給排水工事|次世代のインフラ技術

 

スマート水道網の開発

  • IoTを活用した水道管の遠隔監視により、水漏れや故障をリアルタイムで検知。

再生水の活用

  • 廃水を再利用する「循環型水管理システム」の導入が進む。

災害時の水供給技術の強化

  • 移動式浄水装置や緊急給水タンクの普及により、災害時の水不足に対応。

6. まとめ|給排水工事は社会を支える基盤技術

 

古代から現代まで、都市の発展とともに進化した給排水技術。
近代化とともに、浄水・排水技術が高度化し、衛生環境が向上。
未来の給排水工事は、環境配慮型・スマート管理システムへと進化。

給排水工事は、これからも人々の暮らしと都市の発展を支える重要なインフラ技術として進化を続けていくでしょう。

次回もお楽しみに!

 

 

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第8回給排水設備雑学講座

皆さんこんにちは!
株式会社稲毛設備、更新担当の中西です。

本日の配管雑学講座!
~配管トラブル事例と解決策~

配管工事でよく起こるトラブルを、実際の現場写真とともにご紹介。原因と対策を押さえて、万全の対応力を身につけましょう!


1. 漏水トラブル

事例:キッチン下の給水管からの漏水

  • 症状:シンク下キャビネット内が常に湿っている

  • 原因:継手部の圧着不足によるシール不良

解決策

  1. 原因箇所の特定

    • 内視鏡カメラで継手部を撮影し、水滴の発生箇所を確認

  2. 再施工

    • 古い継手を取り外し、メーカー指定の圧着工具とダイスで再圧着

    • 接着管は接着剤の塗布量と乾燥時間を厳守

  3. 再試験

    • 水圧試験(設計圧力の1.5倍・30分保持)で漏れが完全に止まることを確認


2. 詰まりトラブル

事例:浴室排水の流れが遅い

  • 症状:排水口に髪の毛や石鹸カスが付着し、水が逆流しそう

  • 原因:排水管の勾配不足とトラップ内の堆積物

解決策

  1. 清掃・フラッシング

    • 排水トラップを外して手作業で付着物を除去

    • 高流量ポンプで1/100の勾配を意識しながら循環洗浄

  2. 勾配調整

    • レーザー墨出し器で勾配を再計測

    • 支持金具の位置をずらして1/100〜1/200の適正勾配を確保

  3. 定期メンテナンス計画

    • 半年ごとのフラッシングと年1回の内視鏡検査をスケジュール化


3. 騒音トラブル

事例:夜間に配管のゴーという音が響く

  • 症状:給水停止後も管内で水が流れるような音が聞こえる

  • 原因:配管の支持不足による振動・共鳴

解決策

  1. 振動源の特定

    • 振動検知器で騒音発生箇所を特定

  2. 支持金具の再配置

    • 支持ピッチを50cm以下に見直し、振動を抑制

    • 防振ゴム付き支持金具を採用

  3. 遮音対策

    • 鋳鉄管や耐火二層管への更新を検討(遮音性向上)


4. 腐食トラブル

事例:地下ピット内の鋼管が部分的に腐食

  • 症状:管内に赤錆が発生し、流量が低下

  • 原因:酸性土壌の影響と防食処理の劣化

解決策

  1. 土壌調査

    • pH測定で酸性度を確認

  2. 管種変更

    • ステンレス管または耐食性の高いHTVP管へ更新

  3. 防食処理の強化

    • エポキシ系防錆塗料の再塗布

    • 地下部は耐候性・耐食性の高い被覆材で保護


次回予告

次回は「最新配管素材の動向と導入メリット」をお届けします。新技術を取り入れて、さらに効率的・長寿命な配管工事を実現しましょう。お楽しみに!


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第7回給排水設備雑学講座

皆さんこんにちは!
株式会社稲毛設備、更新担当の中西です。

本日は配管雑学講座!
~配管の選び方と施工時のポイント~

前回は配管の種類と特徴を解説しました。今回は、選定から施工、メンテナンスまで、より詳しくポイントを増やしてご紹介します。


1. 配管選定の3つのポイント

  1. 使用環境を確認

    • 水温:常温水、温水(~60℃)、高温水(60℃以上)で適する素材が異なる

    • 水圧:住宅用(0.1~0.3MPa)か業務用(0.5MPa以上)かをチェック

    • 化学性:薬品や油分の流入がある場合は耐薬品性の高い素材を選定

  2. 耐用年数とメンテナンス性

    • 長期利用施設(病院・食品工場など)

      • ステンレス管(耐用40~50年)

      • 鋳鉄管(耐用50年以上)

    • 一般住宅

      • PEX管(耐用40~50年、錆びずメンテナンス少)

      • VP管(耐用30~40年、コスト優位)

  3. 施工性とコスト

    • 狭小スペース・曲がり配管:柔軟なPEX管で継手を減らし工期短縮

    • 初期費用重視:白ガス管やVP管で材料費を抑制

    • 長期的なトータルコスト:初期費用+メンテナンス費用で判断

※設計段階で設備設計者・建築士と打ち合わせし、図面上で配管ルートを最適化しましょう。


2. 施工時の注意点

  • 支持・固定

    • 振動・熱膨張に備え、50~70cm間隔で支持金具を配置

    • PEX管は熱伸縮が大きいため、伸縮スペースを確保

  • 継手部のシーリング

    • 溶接管:適正温度とスピードで溶接し、冷却時間を確保

    • 圧着管:メーカー指定の圧着工具とダイスを使用

    • 接着管:接着剤塗布量・乾燥時間を厳守し、目視検査を実施

  • 排水管の勾配

    • 1/100〜1/200(1mあたり1~2cm)の勾配を保持

    • 勾配確認用の水平器やレーザー墨出し器で施工中に計測

  • 気密・水圧試験

    • 施工後、空気圧0.1MPaで15分間の気密試験

    • 水圧試験は設計圧力の1.5倍で30分保持し、漏れをチェック


3. 長持ちさせるメンテナンス術

  • 内視鏡検査(年1回)

    • 排水管内部の詰まり、腐食箇所を早期発見

    • カメラ挿入時に配管のたわみや亀裂も確認可能

  • 防錆・防食処理(2~3年ごと)

    • 鋼管・銅管にエポキシ系塗料を塗布し、錆の進行を抑制

    • 屋外露出部は耐候性の高い防食塗料を選定

  • フラッシング(循環洗浄/半年ごと)

    • 高流量ポンプで配管内を洗浄し、スケールや沈殿物を除去

    • 給水管と給湯管を同時に実施すると効率的

  • 紫外線対策

    • 露出配管のPEX管には遮光カバーを設置

    • 屋根裏や外壁面は直射日光を避ける設置ルートを検討


4. ケーススタディ:施工ミスとその対策

事例 原因 対策
水漏れ(継手部) 圧着不足、シール不良 トルクレンチ導入、接着剤の規定量遵守
排水詰まり 勾配不足 墨出し器で再計測し、勾配調整
錆び発生(白ガス管) 長期間メンテ未実施 定期防食処理のスケジュール化
振動による騒音 支持金具の間隔が広すぎた 支持ピッチを50cm以下に見直し

次回予告

配管トラブル事例と解決策
実際の現場写真を交え、漏水・詰まり・騒音トラブルへの迅速な対処法を詳しく解説します。お楽しみに!


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