皆さんこんにちは!
株式会社稲毛設備、更新担当の中西です。
1️⃣ 先行スリーブか、あと施工コアか—最初の岐路
• 先行スリーブ(埋設):構造躯体打設時にスリーブを仕込む方式。精度・工程に優れる一方、設計変更に弱い。梁主筋との干渉に特に注意。
• あと施工コア:完成後にコアドリルで穿孔。自由度が高く改修向き。鉄筋探査・配筋回避・粉塵/騒音管理がカギ。
> コツ:高負荷系統(排水立て・通気・大径)=先行スリーブ、小径・調整要素(分岐・機器接続)=コアと役割分担すると安定します。
2️⃣ 位置決めの原則—“三次元で外さない”
• 平面:器具芯・PS芯からの距離、壁仕上がり厚を考慮して仕上寸法で位置決め。
• 高さ:床仕上げ(FL±)・天井下端(CL)からの寸法で管芯高さを明記。排水は勾配起点/終点をセットで。
• 断面:梁せい・スラブ厚・配筋位置。梁貫通は原則不可/構造設計者承認必須。どうしても必要な場合は梁端部・補強など特別納まりを採用。
3️⃣ 鉄筋探査とコア抜き—“躯体を傷めない”
• 探査:電磁レーダ・電磁誘導で主筋・配筋ピッチを確認。主筋直上・かぶり不足は穿孔禁止。
• 穿孔:湿式コアで粉塵と熱を抑制。冷却水は汚水系に流さず回収タンクへ。振動ドリル禁止(ひび割れ・爆裂の原因)。
• 切粉処理:床に吸水シート、壁は防水養生。共用部は警告表示・人流誘導。
4️⃣ スリーブとスリーブ内処理—“動いても漏らさない”
• 材質:鋼製・塩ビ・難燃樹脂。防錆・防火を考慮し仕様書で統一。
• 余裕径:管外径+保温厚+クリアランス。クリアランスは揺れ・熱伸縮を見込む(例:樹脂管は大きめ)。
• 止水:水掛り部・外構貫通は止水リング(メカニカルシール)の採用を検討。ネガティブ側水圧には膨張材が有効。
• ラバーブーツ:小径多本貫通はブーツで止水・防虫を一体化できる。点検性も良い。
5️⃣ 防火区画の貫通処理—“最終防壁”
• 考え方:防火区画を貫通する配管は区画の耐火性能を損なわない処理が必須。認定材料・工法に従うことが大前提。
• 代表材料:ロックウール充填+耐火被覆、モルタル防火、ケーブル・配管兼用の防火パテ、難燃ラップ、耐火スリーブなど。
• 手順(例):清掃→下地処理→バックアップ材→規定厚の充填→表面仕上げ→認定ラベル貼付→写真記録。
• 可とう部:地震時の相対変位に追従できる可とう防火材を選定。硬化後のひび割れに注意。
6️⃣ 音・水・空気—三つの“漏れ”を止める
• 遮音:PS・壁貫通部は隙間ゼロ+質量UP。防火材に遮音性能があるタイプを選ぶと一石二鳥。
• 気密:陰圧室・クリーンルームは煙試験で漏れを確認。微小な隙間はシーリングとガスケットで。
• 防露:貫通部周りの保温端部の処理を丁寧に。冷水管は特に露滴が出やすいので連続保温で切らない❄️。
7️⃣ アンカー・インサート—“吊る位置で品質が変わる”
• インサート計画:天井下地・ダクト・電気ラックと干渉しない位置に。重量物は二点吊り以上で偏荷重を避ける。
• あと施工アンカー:ケミカル/メカニカルの適用範囲と許容荷重を理解。近接穿孔・エッジ距離に注意。引張試験で確認。
• 防錆:屋外・湿潤は溶融亜鉛めっきやステンレス金物を採用。異種金属接触の絶縁も忘れず。
8️⃣ 品質記録—“見えなくなる前に残す”
• 写真:貫通部の前・中・後、材料ラベル、厚みが分かる定規入り写真。
• 台帳:図番・場所・材料・施工者・日付を記載。是正は前後写真で証跡を残す。
• 引渡し:認定書・仕様書の添付、メンテ時の再封止手順をマニュアル化。
9️⃣ ケーススタディ
A:PS内の多本配管で防火処理が膨らみ扉が閉まらない
– 原因:材料選定と厚み見込み不足。
– 対策:薄肉高性能材へ変更、配列を縦横交互に組み、ラバーブーツで省スペース化。
B:地下ピットの湧水で桝周りが常時湿潤
– 原因:外周止水が不十分。
– 対策:メカニカルシール+膨張止水材の二段構え。外部側に水切りを追加し水圧を軽減。
C:改修でコア抜き中に配管ヒット
– 原因:探査不足・既設図の誤差。
– 対策:複数探査機の併用、試し孔の段階穿孔、内視鏡での目視確認。配管は一時バイパスで切り回し。
チェックリスト ✅
☐ 先行スリーブ/あと施工の方針を文書化
☐ 鉄筋探査結果を図面反映し、主筋直上を回避
☐ 余裕径=外径+保温+クリアランスを確保
☐ 防火材は認定工法+厚み遵守、ラベル貼付
☐ 止水・気密・遮音の三要件を写真で証跡化
☐ アンカーは許容荷重・引張試験で確認
1️⃣1️⃣ まとめ ✨
貫通部は“建物の弱点”になりがちですが、位置決め→穿孔→防火→止水→記録を一連の“標準作業”に落とせば、強い防壁に生まれ変わります。次回は、結露と省エネを左右する保温・保冷・防露を深掘りします!❄️
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